韓国ドラマ『魔女-君を救うメソッド-』全話見た感想。

韓国ドラマ『魔女-君を救うメソッド-』は、呪われた運命を背負い“魔女”と呼ばれた女性と、彼女を救おうとする男性が織りなす、命を懸けたミステリーロマンス。

『ムービング』、『照明店の客人たち』などの脚本を手掛け、喝采を浴びた脚本家カン・プルのウェブ漫画が原作となっているドラマです。

この記事では、『魔女-君を救うメソッド-』全10話を見た感想を余さずレビューしたいと思います。

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『魔女-君を救うメソッド-』の簡単なあらすじ。

ヒロインのパク・ミジョンは、関わる人に不運をもたらす“魔女”だと噂されてきました。そのため、世間となるべく関わりを持たないように生活を送っています。イ・ドンジンは、ミジョンの高校時代の同級生で、密かに彼女に想いを寄せ、彼女の境遇に心を痛めていました。その後、優秀なデータ分析家（データマイナー）となったドンジンは、10年ぶりに偶然、彼女と再会。呪いに囚われたミジョンを救うため、身に付けたデータマイナーとしての能力を活かし、死の法則を破ろうと奔走します。

『魔女-君を救うメソッド-』を全10話見た感想。

おとぎ話的な構成の魅力

このドラマは「オズの魔法使い」や「塔の上のラプンツェル」を思わせるおとぎ話的な構成が見事です。

ヒロインのミジョンは、彼女に近づく男性が死傷するという奇妙な現象に悩まされ、世間から距離を置いてマンション屋上の部屋で孤独に暮らしています。彼女はまるで魔法にかけられたプリンセスのように、誰かと親密になることを恐れ、自らを閉じ込めています。

この設定は古典的なおとぎ話のモチーフを巧みに取り入れていて、物語全体にミステリアスで神秘的な雰囲気を漂わせています。

データマイニングという斬新な視点

主人公ドンジンがデータマイナーという比較的認知度の低い職業を持つ設定は、このドラマの独自性を際立たせています。

彼がミジョンの周りで起きる不可解な死傷事故を統計学的に分析しようとするアプローチは非常に新鮮でした。神秘的な現象を科学の力で解明しようとする試み自体が、ドラマに現代的な説得力を与えると同時に、「魔女」というタイトルが示す超自然的な要素とのコントラストを生み出しています。

ドンジンの複層的な動機

ドンジンがミジョンを「死の法則」から解放しようとした理由は、単なる恋愛感情だけではなかったことが印象的でした。

確かに彼はミジョンに対する愛情から彼女を救いたいという思いがありました。しかし、それに加えて彼の根本的な正義感、データから真実を見出したいという職業的情熱、そして母親の罪の意識を代わりに償いたいという複雑な感情が重なり合っていました。

この多層的な動機付けが、彼の執念深い姿勢と、一見不可能と思われた法則破りへの挑戦を説得力あるものにしています。

カン・プル作品らしい意外な展開

「魔女」はカン・プル監督らしい意表をつく展開が魅力的でした。

視聴者のほとんどは「魔女」とはヒロインのミジョンを指すと思い込んでいたはずです。しかし実際には、死の法則に囚われていたのは彼女だけではなかったという衝撃の事実が明らかになります。この予想外の展開は、物語全体を違う方角から眺めさせる新たな視点をもたらしました。

まとめ：総評

『魔女-君を救うメソッド-』は、単なるロマンスドラマの枠を超え、死と運命、そして科学と超自然の境界を探る深い物語でした。データという現代の「魔法」で不思議な現象と戦うという設定は、伝統的なおとぎ話に新しい命を吹き込み、カン・プルの独創的な世界観を表現しています。

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