17世紀の朝鮮王朝を舞台に繰り広げられる壮大な愛の物語『赤い袖先』。朝鮮王朝時代、名君と称された王と彼を一途に想う宮女が織りなす、愛と権力の間で揺れる歴史ロマンスです。
今回は、そんな『赤い袖先』を全話視聴した感想をお届けします。

隙間時間が10分あれば韓ドラを見る。ラブコメとマクチャンドラマが大好物のドラマヴィータ管理人がお届けします。
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『赤い袖先』の簡単なあらすじ
『赤い袖先』は、愛と忠義、そして王位を巡る葛藤が織りなすロマンス時代劇作品です。歴史の中に生きた人物たちの感情が鮮烈に描かれた物語です。朝鮮王朝時代を舞台に、一人の宮女と世孫の切ない愛の物語が描かれます。
没落した一族の娘ソン・ドギムは、宮廷に仕える見習い宮女です。静かで平穏な生活を送りつつも、王宮という権力と陰謀が渦巻く場所で日々を過ごしています。一方、世孫イ・サンは、国王・英祖の孫として生まれながらも、祖父の厳しい統治の下で孤独な人生を歩んできました。サンは幼い頃、父が英祖により悲劇的な運命を辿った経験を持ち、権力の中に居ながらもどこか孤独を抱えています。
ある日、イ・サンは何気ない瞬間に出会ったドギムに心を惹かれ、やがて彼女にほのかな想いを寄せるようになります。しかし、王族と宮女という身分の違いが二人の間に大きな壁を立ちはだかります。それでもサンはドギムへの愛を諦めきれず、彼女を守りたいと強く願うように。
『赤い袖先』全話見た感想
韓国時代劇「赤い袖先」は、王権と愛の間で揺れ動く人々の心情を繊細に描いた作品。

宮中という厳格な世界で、互いに惹かれ合う王サンと宮女ドギムの愛の行方は、切なくも美しいものでした。全話見た感想をさっそくご紹介していきます。
王の孤独と人間らしい感情
ドラマの主人公サン王は、その地位ゆえの重責と孤独を背負っています。彼が心を許せる存在を傍に置いておきたいという願いは、権力者でありながらも人間らしい感情を持ち続ける彼の姿を映し出しています。王という存在がただの権力者ではなく、ひとりの人間として描かれている点に心を打たれます。

サンは、世孫の立場のときには、祖父の英祖を恨んでいましたよね。王の権力を意のままに用いて、サンを恐怖の淵に追いやってきたからなのだけれど。いざ自身が王の立場になると、愛しいものを権力を使ってでも傍に置きたい、意のままにしたいという欲が出てきました。国のトップにあることの重責ゆえということでしょうね。
王に寵愛された宮女ドギムの葛藤:愛と自己の間で
宮女ドギムの心情もまた複雑です。王に心を寄せながらも、側室になれば「自分がなくなる」という恐れを抱く彼女の姿には共感できます。サンがドギムを傍に置いておきたいという気持ちも理解できるからこそ、二人の関係には切なさが漂います。愛するゆえに近づけない矛盾が、このドラマの魅力の一つとなっています。

ドギムは友人である同僚宮女たちとの時間を大切にし、ぎりぎりまで側室になるのを拒みました。それでも、王サンに惹かれる気持ちは否定できず、受け入れることになりました。
「広寒宮」という秘密組織が謀反を起こすが・・・
宮女たちの秘密組織「広寒宮」の設定は、ドラマにと緊張感ただようサスペンス要素をもたらしています。
「広寒宮」は、もとは宮女の間でささやかれる単なるおとぎ話と思われていました。天から降りてきた天女たちが宮女となり王に仕えたのに、戦乱となると王は宮女を置いて逃げました。混乱が収まると王は宮廷に戻り、宮女たちに変わらず仕えさせましたが、それ以来、宮女たちは表では王を敬いつつも心からは信じていないという姿勢を貫いているというストーリです。しかし、その思想により組織された秘密組織「広寒宮」という形で活動を続け、王に謀反を起こすという設定でした。
しかし、それ程の組織の支柱がおとぎ話というのは、謀反の動機としては弱すぎる気がしました。一応、組織のトップである提調尚宮が、側室に選ばれなかったという理由で英祖を恨んでいたという動機付けがされていましたが。

ドラマの中のサスペンス要素としては非常に効果的に機能していました。でも、もうすこし丁寧な動機付けが欲しかった。
切ない結末かと思いきや、感動の結末
ドラマの締めくくりとして、王サンがドギムと過ごした最良の時間に時を巻き戻す展開は印象的でした。ドギムが死に際に側室となったことを悔い、「生まれ変わったら声をかけないように(目をかけないように)」と王サンに言い残した言葉が本心だったとすれば、それは切ない結末です。
しかし、王サンがドギムとの穏やかな時間を最良の記憶として胸にしまうラストシーンは、二人の関係の本質を美しく表現していました。身分を超えた純粋な感情の交流こそが、二人にとっての真実の姿だったのでしょう。

王サンがドギムに膝枕をしてもらっている間、悪夢を見て目覚め「ここにいたのか」とつぶやくシーンがありました。時はそのシーンに巻き戻されます。その悪夢が「ほんとうは自分はドギムに好かれてなどいなかった」という未来の苦悩だったということですよね。ドギムの立場と心情は複雑だったとはいえ、王サンのことを慕っていたと思いますよ。
まとめ
『赤い袖先』は、時代と身分の壁を超えた愛の物語であると同時に、人間の心の機微を深く掘り下げた作品です。王としての務めと一人の人間としての感情の間で揺れるサン、自らの生き方を守りながらも愛に心惹かれるドギム。二人の関係を通して、私たちは愛と自己、義務と感情の葛藤について考えさせられます。

韓国時代劇の魅力が存分に詰まった、心に残る作品と言えるでしょう。このドラマを見て、韓国時代劇をさらに見たくなりました。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。をお届けします。
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