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韓国ドラマ『照明店の客人たち』最終話まで見た感想と考察。

韓国ドラマ「照明店の客人たち」感想考察記事アイキャッチ。 韓ドラ作品
この記事は約5分で読めます。

韓国ドラマ『照明店の客人たち』は、大ヒットドラマ「ムービング」の原作・脚本を手掛けたカン・プル氏による作品です。

2024年12月に動画配信サービスDisney+で配信され話題の今作は、”奇妙な人々”が集まってくる不思議な照明店と、一見関係なさそうな大学病院のICUでの出来事が交互に展開されていきます。

本記事では、ホラーテイストの作品に思え、実は深い人間ドラマが織り込まれているこの作品を、詳しく考察レビューしていきます。

ヴィータ
ヴィータ

「ムービング」を見て、すっかりカン・プルファンになってしまいました。隙間時間が10分あれば韓ドラを見るドラマヴィータ管理人が、余すところなく、この作品の考察と感想をお伝えします。

この記事は、ドラマのネタバレとなる部分にも触れています。もし本作をご覧になっていない方は、読まないことをお勧めします。

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『照明店の客人たち』の簡単なあらすじ。

「照明店の客人たち」イメージ画像。

暗い路地の先にひっそりと佇む照明店。そこに訪れるのは、どこか秘密を抱えたお客さんたち。彼らは生者だけでなく、亡者も含まれており、照明店では現実と死後の世界が交差します。訪れる客人たちがそれぞれの人生や未練を照明店で語り、彼らが抱える謎や真実が少しずつ明らかになっていきます。

考察レビュー:生死の自覚と受容の物語

韓国ドラマ「照明店の客人たち」は、ホラー要素から始まりながらも、見事なまでにヒューマンドラマへと転換するところがとても鮮やかで、それが正にこの作品の肝となっている部分です。そしてこの作品は、生死の自覚と受容の物語だと言えます。

「患者の意志次第」

本作を通じて特に印象的だったのは、生きる意志というものの捉え方です。

医療ドラマで命の危機に瀕した患者の家族に対し、医師が「患者の意志次第」という言葉を使います。この言葉に対し、ICUの看護師ヨンジュは、「1人だけのものじゃないかも」とつぶやきます。この言葉は深い余韻を残します。この言葉が示唆するように、生きる意志は自分ひとりだけのものではなく、周りの人々によっても支えられているのかもしれません。ヨンジュは意識のない患者たちに「光を探して」と語りかけます。

光は、この作品の中で、「生」を表しています。ヨンジュは、意識のない患者たちに「生」の自覚を促し、言葉が患者の生きる力となっていきます。

ヴィータ
ヴィータ

生死の境にいる患者たちの五感がどれ程なのか、確かなことは言えませんが、言葉は届くと言いますよね。

照明店とICU:ふたつの境界世界

物語における境界世界の描写も非常に説得力があります。

この作品では、生と死の間にある境界世界がふたつ登場します。ひとつはICU、もうひとつは照明店です。生の世界に属するICUで意識不明となった患者たちが、死の世界に属する照明店(と暗い路地)では、”奇妙な人々”として描かれる設定は、実に巧みです。

各患者の負傷状態がそのまま”奇妙な人々”としての特徴となっているのは、興味深い表現といえます。意識不明の状態では五感のほとんどが失われる中、最後に受けた強い衝撃だけが意識に残り、それが”奇妙な人々”として具現化されるという設定は、十分に説得力を持っています。

ホラーからヒューマンドラマへの転換

このドラマの始まりは”奇妙な人々”がうろつくホラーです。そしてホラーでファンタジーな照明店と現実世界のICUは、まったく関係のない場所としてストーリーがどんどん進みます。

しかし、4話の終わりに、照明店とICUというふたつの境界世界が繋がります。この”奇妙な人々”が実は生死の境をさまよって苦しんでいる人々であること分かるシーンが展開されるのです。ホラーな雰囲気から、一気にヒューマンドラマへと転換します。

おそらく、カン・プル氏がいちばん視聴者に見せたかったシーンは、ここでしょう。ホラーに思える”奇妙な人々”が、実は生と死の狭間でもがく人々であることを印象付けたかったのだと思います。

ヴィータ
ヴィータ

印象に強く残る、鮮やかな演出でした。

『照明店の客人たち』は生死の自覚と受容がテーマ

『照明店の客人たち』は、生死の自覚と受容をテーマとした物語だといえます。

この作品の中で、”奇妙な人々”は境界世界から現実世界へ戻るためには、まず自分の死を自覚し、自分だけの光を見出す必要があります。また、死に向かう人々も自らの死を受け入れなければなりません。

ジヨンの事例が示すように、もし死を受け入れず執着を手放せない場合、その魂は現実世界の人間に憑依してしまうのかもしれません。

そして生きる人々は、実はひとりの意志で生きているのではないという訴えも聴くことができます。

ヴィータ
ヴィータ

生は自分ひとりで成し遂げるものではないこと。死はやってきて、受容すべきであること。生死の自覚と受容がテーマの作品であると、私は受け止めました。

まとめ

『照明店の客人たち』を全話見た感想と考察を、余すところなくお伝えしました。

一点だけこの作品の苦手部分をお話すると、ホラーが嫌いな私は、4話まで見るのは少しつらかったです。でも、4話の最後を見てしまえば、その後のホラーシーンも受け入れることができました。

ヴィータ
ヴィータ

『照明店の客人たち』は、ホラーでミステリアスだけど、心温まるエピソード。まだ見ていないない方は、ぜひご覧ください。

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最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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この記事を書いた人

ドラマと小説を深く愛するアラフォー。
最近なんだか自分だけ取り残されてしまっているんじゃないかと思う日々。
心の隙間に入り込んできたのは韓国ドラマでした。
「面白いものは面白い!」
「ドラマ見てるときは年のことなんて忘れてる」
(気のせいか年をとってさらに作品の深い部分が分かるようになってる!)
そんな感覚を誰かと共有したくてブログを始めました。
どうぞお付き合いくださいませ。

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